東京・渋谷
歯の健康状態の維持のために
これまでは虫歯や歯周病で悪くなった部分の治療を行っていましたが、これからの歯科治療は、いかに口腔内全体の健康な状態を維持するかが重要であり、その考えから生まれたのが予防診療です。
予防診療では、口腔内のチェックや虫歯や歯周病の検査と定期清掃を行います。その他、日頃の生活にかかわってくる歯みがきや食生活の指導、また唾液やかみ合わせの検査、歯のクリーニングなどを行います。
欧米では歯科治療の中心は予防診療
欧米では虫歯や歯周病にならないため積極的に歯科医院を活用しています。日本人が持つ歯科医院のイメージは、「歯が痛くなったら行くところ」ですが、欧米の予防診療の先進国では「虫歯や歯周病にならないため、健康で美しい歯のお手入れに利用するところ」という考えです。結果、70歳での平均残存歯数に大きな差が出ています。歯は一度失うと二度と生えてくることはありません。ずっと健康な自分の歯で美味しくごはんを食べたい方は、今から予防診療を始めましょう。
歯のクリーニングの必要性
どれだけ念入りに歯磨きをしている人でも、セルフケアだけではどうしても磨き残しが生じてしまい汚れを取りきることはできません。普段のオーラルケアで除去できなかった歯垢(プラーク)は、数日で石灰化しはじめ歯石へと変化します。こうなると自分では除去することはできません。歯垢や歯石による口内環境の悪化は、口臭発生や虫歯、歯周病などの原因となります。
歯のクリーニングの種類について
トレーニングを積んだ歯科衛生士が患者様の歯の状況を考慮して使用薬剤や使用機材などを判断いたします。
歯石除去
歯周病の原因である歯石を歯科医師や歯科衛生士が超音波スケーラーと呼ばれる専用の器具を使って落とします。歯石は一度除去してもしばらく経つと再形成しますので、定期的に歯科で除去することが必要です。歯周病治療のために行われますのでこちらは保険適応となります。
PMTC
『PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)』の略で、歯科医師や歯科衛生士などの有資格者が、専用の機器を使って歯をクリーニングすることを指します。歯石除去を行ったあとに、「ラバーチップ」という歯と歯の間の汚れを取るものや「ポリッシング」とよばれる歯をツルツルにするブラシなどの専用の機器を用いて、毎日の歯磨きで落とすことのできないバイオフィルム(細菌の塊)を除去します。歯磨きで落としきれなかった歯垢を落とすことで、虫歯や歯周病の予防に効果的です。また少量の着色汚れ(ステイン)やタバコのヤニも除去することができます。また、歯の表面がツルツルになるので汚れが付きづらくなる効果もあります。
パーフェクトクリーニング
歯にこびりついた歯石を除去したあと、「エアフロー」という細かなパウダー状にした炭酸水素ナトリウム(重層)やグリシン(アミノ酸の一種)を強力なジェット水流で歯に吹きつけて汚れを落としていきます。歯の表面だけでなく細かな隙間に付着した「バイオフィルム」や、PMTCでは落とせない量の多い着色などを、水圧とパウダーの力ですみずみまで落とすことが出来ます。クリーニング後は、PMTCで歯の表面を磨き仕上げます。
また、患者様の状態により、上記のクリーニングに加えガム(歯肉)マッサージ、もしくは歯面ミネラルマスクなどを行うこともあります。ガムマッサージは歯肉の血行を改善し唾液の促進が期待でき、またマッサージによりリラックス効果が得られます。歯面ミネラルマスクは、歯のエナメル質を強化する効果があります。